建築物環境衛生管理技術者講座

プロが教える試験内容と対策テクニック

建築物環境衛生管理技術者の試験スケジュール 建築物環境衛生管理技術者の試験は札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市 及び 福岡市で行われます

受講資格は、建築物の当該用途部分において環境衛生上の維持管理に関する実務に業として2年以上従事された方が受講していただけます。

2023年 建築物環境衛生管理技術者

試験日 2023年10月1日(日)
試験地 札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市 及び 福岡市
試験時間および試験科目 午前(9時30分~12時30分)
 1. 建築物衛生行政概論
 2. 建築物の環境衛生
 3. 空気環境の調整
午後(13時30分~16時30分)
 4. 建築物の構造概論
 5. 給水及び排水の管理
 6. 清掃
 7. ねずみ、昆虫等の排除
受験案内配布 2023年5月7日(日)から同年6月15日(木)
受験票の交付 2023年9月6日(水)予定
合格発表 2023年11月1日(水)午前10時

受験申し込み方法

受験の申し込みは、こちらより入手して下さい。

勉強を始める前に知っておくこと ビル管理士試験は第1章建築物衛生行政概論から第7章ねずみ、昆虫等の防除まで幅広い知識が問われる試験です。

問題数は180問あります。合格ラインは各科目40%以上で、全体で65%以上の正解が必要です。

非常に幅広い分野から出題されていますので、100%を目指す勉強方法では合格が難しい試験です。
65%が合格ラインなので、70%を目指しましょう。

合格率からわかる建築物環境衛生管理技術者の難しさ 2022年度の合格率は17.9%

受験者数データ

 

【円グラフ】ソースコードでご覧ください。上のdata-valueの値を変えてお使いください*小数点は使用不可です。この文は実際の画面では表示されません。

建築物環境衛生管理技術者
2022年度の合格率は

17.9%
過去3年間の平均
18.3%
年度 総受験者数 合格者数 合格率
令和4年度 9,413 1,681 17.9%
令和3年度 9,651 1,707 17.7%
令和2年度 9,924 1,933 19.5%
令和元年度 10,146 1,245 12%
平成30年度 11,069 2,339 21%
平成29年度 10,209 1,387 14%

過去20年間の合格率平均は18.7%です。受験者数は年々増加傾向にあることから、業界的に需要があるのが分かります。

必要な勉強時間

学習期間 平日 休日(土日)
3カ月 3時間 5時間
6か月 1.5時間 3~5時間
10カ月 1時間 2~5時間

上記時間はあくまでも目安です。勉強方法や能力等により異なります。

合格のポイント ビル管理士試験抑えるべき3つのポイント

01

苦手科目を作らない

ビル管理士試験には科目不合格制度があります。

つまり全体の合格が65%以上でも1科目でも40%以下の科目があれば不合格になります。
特に建築物の構造概論、ねずみ、昆虫等の防除は問題数が少ない分しっかり対策が必要です。

02

過去問題集は10年以上しない

良く過去問題を10年以上前の問題を解いている方がいらっしゃいますが、それは止めましょう。誤った知識まで吸収してしまいます。
ビル管理法も法改定により変更になります。

たとえば空気環境の測定位置は、以前は居室の中央部の床上75cm以上120cm以下の位置で測定とありましたが、法改定により現在は75cm以上150cm以下となっています。
このように古い過去問題では誤った情報を覚えてしまいます。

基本的に6年から10年までにしましょう。

03

年度別の合格率は気にしない

去年は合格率が高かったので今年は難しい年になりそう!と思われている方がいますが正直あまり気にしないほうが良いです。
年度別で難易度の差を感じる段階では勉強不足です。

しっかり勉強をできている方は過去最低合格率年も過去最高合格率年も点数の差がなくなってきます。
つまりどの年数の過去問題を解いても合格ラインに到達できるということです。

試験対策 基本的に問題の大半が知識問題です。

対策
01

問題をゆっくり読むことが重要

午前だけでも3時間を90問解く計算になり単純計算1問を2分で解けばよい計算になります。
電験三種の試験のような難しい計算問題も無く、基本的に問題の大半が知識問題です。

まず試験時間が足らないということはありません。
問題をゆっくり読むことが重要です。ひっかけ問題にかからないよう、普段から問題文は丁寧に読む習慣をつけておきましょう。

対策
02

計算問題こそ逆にサービス問題

良く「計算問題は捨てます。」という意見があります。
これは非常に勿体ないです。計算問題こそ逆にサービス問題です。
ビル管理士試験では電験三種のような難しい計算は一切ありません。
いくつかのパターンを覚えておけば絶対解ける問題ばかりです。

少し数字を変えてみたりするだけの問題も多くあります。計算問題も理解して得点源にしておきましょう。

対策
03

正確な理解が必要

ビル管理士試験では、「最も適当なものはどれか」、「最も不適当なものはどれか」、「誤っているものはどれか」との出題がほとんどです。

「誤っているものはどれか」の場合は5つの選択枠の中で明らかに間違いを選ぶ問題ですが、「最も不適当なものはどれか」の場合は5拓の中で一番不適当と思われる解答を選ぶ問題になり5拓の中で最後は2拓まで絞り込まれるケースが多くあります。その際、正確な知識をもっていないと、最後であやまってしまいます。深くまで理解する必要性はありませんが、正確な理解が必要です。

対策
04

塗り間違いがないか確認を

ビル管理士試験は午前90問午後90問です。
全て5拓でマークシート方式での解答になります。

午前午後90問をマークシートで塗るわけなので必ず塗り間違いがないか確認をしましょう。
特に問題番号が1つずれていたら、その後の解答がすべてずれて解答してしまいます。

対策
05

自信のある問題から解いていく

ビル管理士試験は自信のある問題から解いていく。
自身のない問題は最後に解く。
わからない問題で時間を費やし気持ちが焦るよりもまずは自信のある問題を解いて気分を落ち着かせて自信のない問題を解くことが効率的だと思います。

勉強方法 効率的な勉強方法は以下の通りです。是非参考にして下さい。

  1. 1. 現時点での自分の能力を把握する。
  2. 2. ビル管理士試験の試験範囲を確認する。
  3. 3. 勉強期間を決定(10ヵ月・6ヵ月・3ヵ月)。
  4. 4. 勉強方法を決定する。(勉強スケージュールの作成)
  5. 5. 基礎知識を固める。(重要)
  6. 6. 過去問題に取り掛かる。
  7. 7. 8月中旬頃までには過去問題6年分を8割程度まで正解率を常にとれるようになる。
  8. 8. 9月頃には総まとめとして復習の時間に費やす。(その間過去問題は常に9割取れるようになる.)

1.一番重要なことは試験勉強開始前に今の自分の能力を知ることです。

それによって勉強方法及び勉強期間も変わってきます。 その能力を知る方法としてまず直近1年分の過去問題をどの年度でも良いので本試験のつもりで解いてください。 これが今の実力になります。

  1. 全く解けない。
  2. 空気環境の調整はいつも仕事で空調機やボイラを操作しているのでなんとなく理解できた!
  3. 給排水は結構難しかったな!
  4. やはり範囲が広くて大変だな!
  5. 思ったより点数がとれたな!

と様々な感想が出ると思います。それで今の点数が現時点での実力です。 そこがスタート時点です。

2.現時点での実力を把握出来たらビル管理士試験の試験範囲を確認してください。

ビル管理士試験の範囲は広いのでここできっちり範囲を確認しておきましょう。
確認しないまま勉強に入り途中で(あれ、こんなことまで試験に出るの?)と思われる方がいます。

3.実力と範囲を確認出来たらおのずと勉強期間の選定が決まります。

最後までモチベーションを維持するなら6ヵ月から3ヵ月の期間がベストな期間と思います。長くても10ヵ月!
1日平日で1時間~3時間休日で2時間~5時間程度
これは、仕事で勉強ができなかったりするので休日などで調整することです。
ただ、全く勉強をしない日はできるだけ避けてください。最低でも1日1時間は勉強をしましょう。

長期間の勉強をするためには勉強の習慣化が不可欠です。
仕事が忙しくて勉強ができなかった!など言い訳はしないで勉強ができる環境を自ら作ることを心掛けてください。
(出勤前に勉強をする。家で晩酌をする前に勉強をする。夜勤明けなら仕事帰りに図書館で勉強する等)
この辺りはSAT購入特典の「原田メソッド」を大いに活用してください。

4.勉強方法を選ぶ

ここで、適した勉強方法を自分で探してください。

一番重要ですが、勉強方法は現時点での能力により自分の一番適した方法を探す必要があります。
ビル管理士試験はただ闇雲に勉強していても合格はできません。
一番効率の良い方法を探してください。

5.基礎知識を固める。

ビル管理士試験で一番やってはいけないことは基礎知識が無いまま過去問題を解くことです。
まずはしっかり基礎知識を理解してから過去問題を解いてください。
基礎知識が無いまま過去問題を解いていくといつの間にか問題と解答をそのまま覚えてしまい、理解していると錯覚してしまいます。

ビル管理士試験は過去問題の類似問題がほとんどです。同じ問題は幾度も出ないので、問題と解答を覚えても意味がありません。問題の内容を理解しその問題の本質を理解しなければいけません。
そのためにもまずは基礎知識を固めることが重要です。

6.過去問題に取り掛かる

最初はわからない問題も多いと思います。まずは問題を解きわからないことは問題の解説を読み理解します。
解きわからない問題は解説で理解を深めそれを繰り返し繰り返し行うことで理解の定着を図りましょう。
それでもわからな場合はとりあえずその問題は後回しにして先に進めましょう。

7.8月中旬ぐらいまでには過去問題の6年分を8割程度常に取れるように努めましょう。

この時期に8割程度を選定しているのはある程度余裕をもって試験に挑むためです。

8.9月は総まとめの時期です。

この時期は今まで過去問題を繰り返し繰り返し解いているので常に90%以上は正解できている時期です。
この時にまとめて計算問題をおさらいするのも効果があります。