勉強前に知っておくべきこと QC検定2級の勉強前に知っておくべきこと
QC検定2級の試験勉強をはじめるときに知っておくべきポイントは以下の通りです。
- 実務経験・知識によって合格までの勉強量が異なること
- 暗記だけでなく統計学の勉強が必要であること
本記事では上記2点を含む受験時のポイントについて詳しく解説しています。
合格に向けて最高のスタートダッシュを切りたい人は、ぜひ最後までお読みください。
合格に必要な勉強時間 QC検定2級の合格に必要な勉強時間は100~300時間程度
4ヵ月前から勉強を始める方=品質管理の予備知識や経験が少ない
合計学習時間 | 300時間程度 |
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平日 | 3時間 |
土日 | 3.5時間 |
3ヵ月前から勉強を始める方=実務経験はあるが不安、またはQC検定初受験
合計学習時間 | 200時間程度 |
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平日 | 2時間 |
土日 | 2.5時間 |
2ヵ月前から勉強を始める方=QC検定3級所持、もしくは品質管理の経験が豊富
合計学習時間 | 100時間程度 |
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平日 | 1.5時間 |
土日 | 2時間 |
QC検定(品質管理検定)2級を合格するのに必要な勉強時間は、100~300時間程度です。
2~3ヵ月ほど確保すれば平日の勉強時間は2時間以内に収められるので、時間のない社会人でも学習を続けやすくなります。
QC検定3級を取得している、または実務経験が豊富など品質管理に対する十分な知識がある場合は、100時間未満や1ヵ月での合格も不可能ではありません。
実際90時間以下で合格したという声もあるため、「どうしても時間が確保できない」という人も諦めずに挑戦してみるとよいでしょう。
QC検定2級は、3級と比べて試験範囲が広く深くなります。「品質管理の経験や知識がない」という人は、念のため200時間以上、余裕があれば300時間以上を目安にしておくと安心です。
押さえるべきポイントと対策 実践分野は基礎固めが重要。手法分野は計算問題対策が必須
QC検定2級の試験は学科試験のみです。
- 実践分野
新たに追加されたりより深く問われたりする項目はありますが、基本的には3級と同じ内容です。QC検定3級受験者は復習、未受験者は過去問などで基礎を固めましょう。 - 手法分野
統計手法について、3級より幅広く出題されます。過去問や統計学の勉強を行い、理解度を高めつつ計算に慣れておきましょう。
実践分野の内容
科目 | 品質管理の実践 |
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問題形式 | マークシート方式 |
合格ライン | 概ね50%以上の正答 |
※総合得点(実践分野と手法分野の合計)は概ね70%以上
多くの部分は3級と共通です。
ただし『品質経営の要素』に『機能別管理』『診断・監査』が追加されたり、深堀りされる項目が増えたりして若干出題範囲が広くなっています。
初受験・未経験の人は基礎固め、QC検定3級を持っている人や経験者の人は復習および問題慣れしておくのが重要です。
01
テキスト・動画教材などで基礎知識を補強する
とくに初受験や実務経験がない人は、市販のテキスト・動画教材などを用いて基礎固めを行いましょう。
手法分野と異なり計算問題は出題されないため、正しい知識を身につけることが合格に近づくポイントです。
十分な専門知識がある人は、テキストを進める前にいきなり過去問を解いて苦手分野をあぶり出し、そこに絞って勉強するのも有効です。
02
過去問を解いて出題傾向・問題形式をつかむ
品質管理の経験者であっても、過去問を解いて問題に慣れておくのが重要です。
実務経験があれば回答できる問題も多いですが、出やすい分野や問題形式などを把握しておくと効率よく学習を進められます。
品質管理を専門としておりQC検定3級も所持している場合、1周2周してある程度感覚をつかんだ後は難関の手法分野に一点集中すると効率的です。
03
学習を継続して着実に知識を定着させる
実践分野はどうしても専門用語などの暗記が必要になるため、一気に詰め込むのは難しいでしょう。毎日コツコツ学習を進め、一つひとつの項目を着実に覚えていくことが大切です。
平日の帰宅後にしっかり時間が取れるならテキスト教材のみでも構いませんが、テキスト教材だと学習できるタイミングや場所が絞られます。
忙しくてあまり空き時間がない人は、通勤・通学時間でも勉強しやすい動画・Eラーニング教材が適しています。
04
手法分野の内容
科目 | 品質管理の手法 |
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問題形式 | マークシート方式 |
合格ライン | 概ね50%以上の正答 |
※総合得点(実践分野と手法分野の合計)は概ね70%以上
QC検定3級と同じく、手法分野ではデータの扱いや分析方法を含めた統計的な知識が求められる項目が中心となっています。
『単回帰分析』『実験計画法』など、3級になかった項目が追加されています。
実践分野と異なり計算問題も出題されるため、実務で分析手法を使う機会がない人は十分な対策が必要です。
05
計算問題で使う公式をきちんと理解する
手法分野では、計算によって答えを求める問題が多数出題されます。回答に必要な各公式を理解・暗記し、スムーズに計算ができるように準備しておくことが大切です。
複雑な公式を覚えるときはただ教材を眺めるだけでなく、ノートに書き写す、語呂合わせやイメージで覚えるなどの工夫してみましょう。
06
過去問集や教材はそれぞれ1つに絞る
あらかじめ決めた1つの過去問集・教材を徹底的にやり込むのが合格への近道です。
教材によって内容や力を入れている科目が微妙に異なるため、複数教材に手を出すと暗記や復習がしにくいといったデメリットがあります。
統計手法による計算問題が苦手な場合、追加で統計学の参考書を購入することは問題ありません。
06
時間がないときは頻出分野を優先する
少ない時間を有効活用するには、頻出分野を最優先にして学習することが大切です。
満点を狙うなら全項目を網羅する必要がありますが、出題されにくい分野・得意分野ばかり勉強しても得点力はあまり上がりません。
合格を目的にするなら、『実験計画法』など過去に多く出題されている分野に力を入れるとよいでしょう。
学習スケジュール QC検定2級の出題範囲とタイプ別学習スケジュール例
品質管理の実践 | QC的ものの見方・考え方、品質の概念、管理の方法、品質保証、品質経営の要素、倫理・社会的責任、品質管理周辺の実践活動に関する科目 |
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品質管理の手法 | データの取り方とまとめ方、新QC7つ道具、統計的方法の基礎、計量値データに基づく検定と推定、計数値データに基づく検定と推定、管理図、抜取検査、実験計画法、相関分析、単回帰分析、信頼性工学に関する科目 |
合格するための学習スケジュールとは
実務経験や知識量に合わせて最適な学習スケジュールを組む必要があります。
本記事では受験者のモデルケース3タイプについてスケジュール例を紹介します。まずはどれに当てはまるかチェックしてみてください。
実務経験が乏しい場合
- 実務経験が少ない方
- QC検定は未受験で、基礎知識が十分でないと感じている方
- 数学や統計分野に苦手意識がある方
品質管理業務を経験しているものの、受験経験がない場合
- 品質管理の経験はあるが合格できるか不安な方
- QC検定3級は取得していない方
- QC7つ道具などの統計手法を日常業務で使う機会が少ない方
十分な実務経験があり、受験経験もある場合
- 品質管理部門、品質保証部門に所属しているなど実務経験や専門知識が豊富な方
- QC検定3級を取得済みの方
- 統計分野の勉強に抵抗がない方
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ヶ月目2
ヶ月目3
ヶ月目4
ヶ月目3級共通項目
3級共通項目
- まったくの未経験でなければ、過去問を一度解いてみるのがおすすめです。どういった内容が出題されるかが大まかにつかめるため、重要ポイントが見極めやすくなるでしょう。問題文や専門用語の意味がわからないなら、過去問はいったん置いておいて教材の勉強を進めましょう。
- 2級では3級の範囲に加えて新たに6項目が追加されており、試験範囲が広くなっています。『実験計画法』は出題頻度が非常に高く、2級合格のために避けては通れません。なんども教材を読み返したりノートに整理したりするなどして、確実に理解できるまで学習しておくのがおすすめです。
- テキストなどの教材を用いて、理解に時間がかかる手法分野から順番に進めていきましょう。②とは順不同です。どうしても苦手であれば、統計学の入門用のテキストや別の資格である『統計学2級』の範囲を勉強すると理解度アップにつながります。手法分野はQC検定2級における難所ですので、勉強期間は余分に確保しておくのが無難です。
- 実践分野は用語などを正しく覚えていないと解けない問題が数多く出題されます。短期間で詰め込むと覚え間違いなどが生じてかえって効率が悪くなるので、毎日少しずつ覚えていくのがよいでしょう。過去問を解くと実際に出る形式で記憶できるので、少ない時間で無駄なく学習できます。
- 『品質経営の要素』のうち、『方針管理・日常管理』『品質マネジメントシステム』『標準化』は3級では初歩的な部分のみが範囲だったため、優先的に覚えるべき項目です。文字だけだと覚えにくい場合は、動画・音声付きの教材を選んだり、自分で単語帳を作ったりと工夫してみましょう。スキマ時間を最大限有効活用したいなら、電車移動中などでも学習しやすい動画・音声教材がとくに適しています。
- 教材でしっかりと実力をつけた後は、過去問集を使って勉強しましょう。同じようなところを毎回ミスしてしまうのであれば、教材に立ち戻って基礎から確認しなおすのが効果的です。
忙しい社会人には動画・音声講義がおすすめ
QC検定2級は自ら品質問題を解決していくリーダーを対象としているだけあり、試験では現場で使えるレベルの深い専門知識が要求されます。
暗記だけにとどまらず統計手法を用いた計算問題も出題されるため、実務経験がない人にとっては比較的高難度の検定です。
そのため合格するためには、まとまった勉強時間の確保が必要になります。
完全未経験なら数ヵ月間のあいだ平日も2~3時間は勉強したいところです。
ただしそうなると20時帰宅で1時間家事などに使うと日付が変わってしまいます。時間的にも体力的にもそれだけの時間を作るのは大変ですよね。
そんなときはテキスト形式ではなく、スキマ時間を効率よく使える動画・音声教材を使うのがおすすめです。
動画・音声教材はテキストを持ち運んだり取り出したりする必要がないため、勉強のタイミングも場所も選びません。電車通勤や家事の時間が勉強時間に早変わりし、忙しい社会人でも無理なく学習を続けられるでしょう。