有機溶剤業務従事者教育

有機溶剤業務従事者教育を自社で行う方法を解説

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有機溶剤とは、他の物質を溶かす性質を持っている化合物の総称です。

しかし、毒性が強いため、作業に従事する方は講習の受講が義務付けられており、有機溶剤に対しての知識をしっかりと学ばなければいけません。

今回は、そのための講習である「有機溶剤業務従事者教育」を自社でどのように行えばいいのか、その方法をご紹介します。

有機溶剤業務従事者教育を自社で行う方法

有機溶剤業務従事者教育自社でも行うことが可能です。方法はいくつかありますが、自分の会社に適した教育方法があるはずです。

今回紹介する中で最適だと思う方法があれば、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

知識と経験のあるスタッフが講義を行う

知識と経験があるスタッフが自社にいれば、その方を講師として講習を実施することが可能です。外部委託するわけではないので、自社でスケジュールを組みやすいはずです。

講習内容や時間も厚生労働大臣が定めた規定に沿っていれば、問題ありません。講習に使うテキストは各講習機関からあらかじめ取り寄せるなど、用意をしておくとよいでしょう。

ただし、注意点もいくつかあります。受講される方はあくまでも労働者ですので、講習は必ず労働時間に実施しましょう。必要な時間を確保できないからという理由で、お昼休みや就業後に実施してはいけません。

また、講習を実施したという記録を忘れずに作成しておきましょう。この記録は受講者名や科目を記しておき、少なくとも3年間の保存が必要となります。

出張講習を利用する

専門的な講師に依頼して、しっかりと教育を受けたいという場合には出張講習を利用する方法があります。

出張講習であれば、近くに講習会場がない場合にも、会社で講習会を実施できるので便利です。出張講習は全国各地どこでも対応しており、土日でも利用可能です。繁忙期は予約を取りにくいこともありますので注意しましょう。また講習期間によっては、出張講習と通常の事前予約制の対面式の講習の両方を行っているところもあります。

料金面も各講習機関によって違いますので、詳しくはホームページまたは電話で問い合わせてみてください。

通信講座を使う

自社のスタッフが実施する場合や、出張講習を利用する場合は、どちらにしてもデメリットがあります。それは、どちらも受講対象の従業員全員のスケジュールを合わせなければならないという点です。

講習は普段の業務にプラスして行われます。それぞれの業務がある中で全員の予定を合わせることはとても大変でしょう。

ですが、両者のデメリットを補ってくれるのが通信講座です。

最近では、通信講座で有機溶剤業務従事者教育を修了される方も増えてきています。通信講座のメリットは何といっても場所と時間を選ばないという点です。

受講形式は動画での視聴となりますので、パソコン、タブレット、スマートフォン、いずれかの機器があれば受講することができます。

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万が一、不明な点があっても動画を停止して何度でも視聴することができますし、料金は受講費のみで出張費をかけずに修了できます。

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有機溶剤業務従事者教育ってどんなもの?

有機溶剤業務従事者教育で学ぶ内容は、労働安全衛生法であらかじめ制定されています。

一般的に有機溶剤は揮発性があり、その蒸気を吸い込むと急性中毒にかかる可能性があるため、最悪の場合は死に至ります。そのため、危険性・健康管理についてしっかりと学ぶ必要があります。

実際、有機溶剤による労働災害もゼロにはなっていません。これは、有機溶剤の危険性を知らない人が意外に多いということです。

有機溶剤中毒予防規則の対象となる有機溶剤は54種類もあります。

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全てを覚える必要はありませんが、少なくとも自分が取り扱っている有機溶剤は該当するのかどうかを把握しておくことはとても大切です。

有機溶剤業務従事者教育における講習内容

有機溶剤業務従事者教育の講習で学ぶ内容をまとめてみましたので、ご覧ください。

講習科目講習時間
有機溶剤による疾病及び健康管理1時間
作業環境管理2時間
保護具の使用方法1時間
関連法令30分
(合計)4.5時間

まず、どのような業務が有機溶剤業務に当たるのかを知る必要があります。

講習の中で該当する業務を学びますが、意外と幅広い業務が該当し、どのような作業場で取り扱う機会があるかを学びます。

そして、有機溶剤はなぜ危険なのかを災害事例をもとに学習します。

有機溶剤の危険性を知った後は、それをどのようにして予防するのかを実際の業務にあわせて学ぶことができます。

換気方法、点検方法、気を付けなければならない点はたくさんありますが、注意する点は基本的には決まっています。

この講習で要点を押さえましょう。ここで、保護具の使用方法をあわせて学びます。命を守る大切なことですので、しっかりと学習しましょう。

以上の講習内容計4科目を、合計4.5時間かけて学びます。学科講習のみで、実技はありません。

有機溶剤と有機溶剤業務について

ここまでの内容で有機溶剤業務従事者教育の詳細について解説しました。ここでは、そもそも有機溶剤とはどういったものか該当する業務をふまえて解説します。

有機溶剤とは?

有機溶剤とは、他の物質を溶かす性質を持った有機化合物の総称のことです。さまざまな職場において、塗装や洗浄、印刷などの作業に使用されています。

有機溶剤は常温において液体ですが、一般的に揮発性が高いのが特徴です。

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そのため、蒸気となって作業者の呼吸にあわせて体内に吸収されやすく、油脂に溶ける性質によって、皮膚からの吸収も考えられます。

有機溶剤を取り扱う方に専門的な知識が求められるのは、このためです。

有機溶剤業務について

具体的な有機溶剤業務については、次のとおりです。

No有機溶剤業務
1有機溶剤などを製造する工程における有機溶剤などのろ過、混合、攪拌、加熱または容器もしくは設備への注入の業務
2染料、医薬品、農薬、化学繊維、合成樹脂、有機顔料、油脂、香料、甘味料、火薬、写真薬品、ゴムもしくは可塑剤またはこれらのものの中間体を製造する工程における有機溶剤などのろ過、混合、攪拌または加熱の業務
3有機溶剤含有物を用いて行う印刷の業務
4有機溶剤含有物を用いて行う文字の書き込みまたは描画の業務
5有機溶剤などを用いて行うつや出し、防水その他物の面の加工の業務
6接着のためにする有機溶剤などの塗布の業務
7接着のために有機溶剤などを塗布された物の接着の業務
8有機溶剤などを用いて行う洗浄(No.12に掲げる業務に該当する洗浄の業務を除く。)または払しょくの業務
9有機溶剤含有物を用いて行う塗装の業務(No.12に掲げる業務に該当する洗浄の業務を除く。)
10有機溶剤などが付着している物の乾燥の業務
11有機溶剤などを用いて行う試験または研究の業務
12有機溶剤などを入れたことのあるタンク(有機溶剤の上記の発散する恐れがないものを除く。以下同じ。)の内部における業務

有機溶剤業務従事者教育は通信講座での受講がおすすめ

今回、有機溶剤業務従事者教育を自社で行う方法について紹介してきました。

有機溶剤を取り扱ううえで必ず受講しておくべき内容ですので、作業に従事される方は自分の身を守るためだけでなく周りの労働者を守るためにも受講することをおすすめします。

自社で行う方法もいくつかありますが、仕事をしながらですと、なかなか時間を取れない方も多いでしょう。

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そんな方のために時間効率の良い通信講座もあるので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

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