コンクリートポンプ車特別教育

コンクリート圧送施工技能士と特別教育の違いを解説!

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建築工事に欠かせないコンクリートポンプ車を扱うには、コンクリートポンプ車特別教育を受けなければなりません。

また、コンクリート圧送に関する技術を客観的に証明する資格として、コンクリート圧送施工技能士があります。

本記事では、コンクリート圧送施工技能士の資格取得とコンクリートポンプ車特別教育の違いや、受講方法などを紹介します。

コンクリートポンプ車とコンクリート圧送について

コンクリートポンプ車とは、建設現場で生コンクリートを配管やホースを使って打設現場へ圧送できる作業車です。コンクリートを扱う車というとドラム部分を回しながら走行する作業車をイメージする方も多いですが、こちらはコンクリートを建設現場まで運ぶコンクリートミキサー車です。

コンクリート圧送とは、油圧及び機械的圧力を動力を用いてコンクリートポンプを通じて所定の型枠内に生コンクリートを流し込む建設専門工事です。

コンクリート圧送は、生コンクリートが固まったときに、計算通りの強度であることが求められます。

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コンクリートの状態は気温や湿度等によって変ってくるため、コンクリート圧送を行う技術者には十分な知識と経験が求められます。

コンクリートポンプ車特別教育の概要と受講方法

ここでは、コンクリートポンプ車特別教育の概要と受験方法を紹介します。コンクリート圧送技能士との違いについても解説するので、参考にしてください。

コンクリートポンプ車特別教育の概要

コンクリートポンプ車特別教育とは、コンクリートポンプ車を用いてコンクリート圧送の作業を行う方に義務づけられている教育です。コンクリート圧送は危険有害業務に該当するため、労働安全衛生法59条に基づいて、特別教育を受けさせるように法律で定められています。

なお、コンクリートポンプ車を運転するだけならば特別教育は必要ありません。また、自動車の運転免許を持っていなくても、コンクリートポンプ車特別教育を受講していれば、コンクリートポンプ車を用いてコンクリート圧送の作業が可能です。

コンクリートポンプ車の運転と、コンクリートポンプ車を用いたコンクリート圧送は、分けて考えましょう。

コンクリートポンプ車特別教育の内容

コンクリートポンプ車特別教育は、以下のような内容で実施されます。

<学科(7時間)>

車両系建設機械(コンクリート打設用)の 作業装置に関する知識:4時間
車両系建設機械(コンクリート打設用)の 作業装置の操作のために必要な一般的事項に 関する知識:2時間
関係法令 :1時間

<実技(5時間)>

作業装置の操作:4時間
運転のための合図
1時間

合計:12時間

講習時間は学科は7時間、実技は5時間、合計で12時間となっています。

特別教育の受講が修了した時点で、コンクリートポンプ車を用いて圧送作業ができるようになります。

なお、コンクリートポンプ車特別教育は、あくまでもコンクリートポンプ車を用いて、コンクリート圧送の作業ができる資格を得るためのものであり、技術を身に付けるものではありません。

コンクリート圧送施工技能士の資格概要と取得方法

コンクリート圧送技能士とは、技能士の一種で国家資格です。コンクリート圧送工事の施工に必要な技能を身に付けていると証明できる資格でもあります。ここでは、コンクリート圧送技能士の資格概要と取得方法を紹介します。

コンクリート圧送施工技能士の概要

技能士とは、技能検定に合格した者に与えられる国家資格です。自分の技能を客観的に証明できるので昇給や昇進に役立つほか、転職の際にも役立ちます。

コンクリート圧送施工技能士の資格は2級と1級の2種類があります。

受験する場合、2級は実務経験の場合2年以上が必要です。また、1級は1年以上の実務経験が7年必要になります。ただし2級を既に所持している場合は、2級合格後2年間の実務経験で受験することが可能です。

2級、1級のコンクリート圧送施工技能士の資格を取得すると、とび・土木・コンクリート工事の専任技術者になれます。1級は合格してすぐ、2級は合格後1年の実務経験を経て専任が可能になるので、有資格者の需要は高めです。

コンクリート圧送施工技能士の資格取得方法

コンクリート圧送施工技能士の資格を取得するには、実技試験と学科試験を受験し両方に合格する必要があります。なお、どちらかにのみ合格した場合は、次回の試験以降受験が免除されるので、数年かけて合格する方もいます。

学科試験は、建築一般の知識を問う問題や施工の問題、製図や関係法令の問題も出題されます。一夜漬けで合格できる易しい試験ではありません。受験には実務経験が必要なので、受験者は仕事と勉強を両立しながら試験を受ける必要があります。

実技試験は、コンクリート圧送工事作業を実際に行ない、作業過程や出来具合を審査されます。試験は、前期と後期年2回実施されるので、前期に学科試験の合格を目指し、工期に実技試験の合格を目指すことも可能です。

コンクリートポンプ車特別教育を受けて実務経験を積んでから、技能士を目指そう

コンクリート圧送施工技能士の資格を取得すれば、自分の技術を客観的に証明できます。コンクリート圧送を一生の仕事としたい場合は、取得しておくのがおすすめです。

まずはコンクリートポンプ車特別教育を受講して、コンクリート圧送の仕事ができる資格を取得しましょう。そのうえで実務経験を積み、技能士の試験に挑戦するのが一般的な方法です。

コンクリートポンプ車特別教育の受講方法

最後に、コンクリートポンプ車特別教育の受講方法を紹介します。これからコンクリートポンプ車特別教育を受講しようと検討している方や、従業員の受講を予定している事業者は、参考にしてください。

対面講習

対面教習とは、コンクリートポンプ車特別教育を実施している場所にに受講者が足を運んで教育を受ける方法です。全国コンクリート圧送事業団体連盟などが定期的に実施しています。1日で受講できるので、繁忙期以外を選んで受講するといいでしょう。

最もスタンダードな方法ですが、事前に申し込まないと受講できない、都合の良い日程でないとなかなか受講できないといったデメリットもあります。

出張講習

出張講習とは、講師が会社まで足を運んで講習を行ってくれる方式です。一定の人数が集まったら依頼できます。コンクリートポンプ車特別教育の出張講習は全国で行われているので、複数の会社が協力して講師を招くケースもあります。

出張講習のメリットは、開催日時が会社の都合に合わせられることです。従業員が納得していれば、土日祝日でも受講ができます。

デメリットは、実施している団体が少ないことです。出張講習の希望が重なった場合、なかなか依頼ができないケースもあるでしょう。

Web講習

Web講習とは、インターネットを通じてコンクリートポンプ車特別教育を受講する方法です。インターネットを視聴できる環境があれば、どこでも受講ができるのが、最大のメリットです。

リアルタイムで視聴もできれば、あらかじめ映像を作っておいて視聴する形での受講も可能です。監督者が受講したと証明できる場合は、個人のパソコンやタブレット、スマートフォンでも視聴可能です。

受講場所と時間を問わないので、最も受講しやすい形といえます。SATでもコンクリートポンプ車特別教育の教材を提供しています。

ただし、Web講習の場合、5時間以上分の実技講習を別所で受ける必要があることです。Web講習では実技講習はできないので注意しましょう。なお、実技受講の際には、実施責任者のもとでしっかりと対面で行ってください。

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とはいえ学科講習だけでもWebで受講できるのは効率が良いでしょう。SATの講習は、動画講習を途中で再生を止めて別の機会につづきから再生できる機能もあります。

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まとめ:コンクリートポンプ車特別教育と技能士の違いを理解しよう

コンクリートポンプ車特別教育は、コンクリート圧送をコンクリートポンプ車を利用してできるようになる講習、コンクリート圧送施工技能士は、コンクリート圧送の技術を客観的に証明する資格、技能士の一種です。

まずは特別教育を受講し、コンクリートに関する技術をさらに身に付いたい場合は、技能士の試験に挑戦してみましょう。

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