化学物質管理者講習

化学物質管理強調月間が創設!影響は?

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厚生労働省等の関係機関は、労働環境の安全性を高めるために「化学物質管理強調月間」を創設しました。

この取り組みは、厚生労働省、中央労働災害防止協会、環境省、および関連団体の協力のもと、化学物質の適切な管理とその重要性を広く周知することを目的としています。

ここでは、創設の背景や目的、具体的な活動内容について詳しく解説します。

化学物質管理強調月間が創設された背景と目的

化学物質による労働災害は国内外で深刻な問題となっており、日本でも数万種の化学物質が使用されています。

その中で、特定化学物質障害予防規則などの特別規則の対象となっていない物質による災害が、約8割を占めています。

そのため、厚生労働省は危険性・有害性のある物質全てに対し、事業者がリスクアセスメントを実施し、適切な対策を講ずるための労働安全衛生法に基づく新たな化学物質規制を導入しました。

この規制は令和6年4月に施行され、令和8年までに約3,000物質が対象となります。また、対策対象が第三次産業を含めた幅広い業種に拡大し、リスクアセスメント対象物質を取扱う全ての事業場に化学物質管理者の選任が必要となります。

この法改正により、新たな化学物質の管理の必要性や化学物質の規制が様々な業界に適用されました。そこで厚生労働省や中央労働災害防止協会が中心となり、化学物質管理に対する意識を高めるために化学物質管理強調月間が創設されました。

新たな規制の全面施行

新しい規制では、化学物質のリスクアセスメントが義務付けられ、事業者は自律的に管理を行う必要があります。

これにより、労働者の健康被害を未然に防ぎ、職場の安全性を高めることが期待されています。具体的には、化学物質の製造や取り扱いにおけるリスクを評価し、適切な管理措置を講じることが求められます。

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これからは、事業者自身が自社で取り扱う化学物質の危険性や有害性を適切に管理することが求められます。

化学物質管理強調月間の期間

令和6年5月現在のところ、化学物質管理協調月間は毎年2月(2月1日〜2月28日)に実施される予定です。なお、第1回は令和7年2月の予定です。

化学物質管理強調月間の取り組み

化学物質管理強調月間では、以下のような具体的な取り組みが行われる予定です。

教育と啓発活動

  • 化学物質管理者や保護具着用管理責任者向けの講習会やセミナーを開催。
  • 中小規模事業場向けの安全衛生サポート事業を通じた支援。

情報発信と支援

  • 特設ウェブサイトを通じた情報提供。
  • 関連図書の発行やスローガン入りポスターの配布。

組織的な取り組み

  • 労働安全衛生マネジメントシステムの導入支援。
  • 総点検や実地訓練の実施によるリスク管理の強化。

国際的な流れと持続可能な社会への寄与

化学物質管理強調月間の創設は、国際的な化学物質管理の流れにも対応しています。

国際化学物質管理会議で採択された「化学物質に関するグローバル枠組み(GFC)」に基づき、多様な分野や主体が連携して化学物質のライフサイクル全体を管理することが求められています。

日本においても、環境と労働分野が協力し、持続可能な社会の実現を目指す取り組みが進められています。

企業内での取り組みの重要性

化学物質管理強調月間において中央労働災害防止協会は企業に対し、化学物質の適切な管理と労働災害防止の重要性を強調しています。

企業はこの月間を活用し、職場での安全衛生活動を強化することで、労働者の安全と健康を守ることが求められます。

化学物質管理者講習について

先ほど紹介した化学物質管理に関する法改正により、リスクアセスメント対象物の製造・取扱・譲渡提供を行う事業者は、化学物質の管理の際には化学物質管理者講習の受講が義務づけられることとなりました。

化学物質管理者講習には2種類の講習があります。

取扱事業場向け講習
リスクアセスメント対象物の取扱・譲渡提供のみを行う事業場が対象
学科講習6時間で実施(実技は無し)

製造事業場向け講習
リスクアセスメント対象物の取扱・譲渡提供にくわえて製造も行う事業場が対象
学科講習9時間実技3時間で実施

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ポイントはリスクアセスメント対象物を事業場で製造をするかどうかになります。自身の事業場がどちらに該当するかを確認した上で受講をするようにしましょう。

化学物質管理者講習の受講方法

ここからは、実際に化学物質管理者講習を受講するためにはどうすれば良いかを解説します。ここでは2つの方法を紹介します。

① オンラインで受講する

まず紹介するのは、オンラインで受講する方法です。最近では、会場に行くことなくオンライン上で受講が可能な安全衛生教育等が多く実施されており、化学物質管理者講習も同様にオンラインでの受講が可能です。

通信教育SATの化学物質管理者講習でもオンラインで受講することができます。SATの講座の場合は、あらかじめ収録された映像を使い講習を受講します。収録済みの映像のため、24時間365日受講することができるのが大きな特徴です。

そのため、講義の途中で動画の再生を止めて、別の機会に続きから再生を再開することもできます。そのため、オンライン講習は忙しい方には特におすすめです。

また、ベトナム語字幕付きの講習も取り扱っていますので、外国人労働者がいる事業場でも対応できます。

ただし、オンライン講習では学科講習のみの実施となります。製造事業場向けの実技は、実技実施責任者(講師)を事業者側で準備した上で、対面にて3時間以上実施する必要があります。

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とはいえ、取扱事業場では6時間以上、製造事業場では9時間以上かかる学科講義をすべてオンラインで受講できるのはメリットが大きいと言えるでしょう。

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      ※製造事業場向けの実習は、各事業所様にて対面式での実施が別途必要です。

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② 出張講習を依頼する

もう一つの受講方法は、出張講習を依頼する方法です。出張講習とは、事業場に直接講師を招いて、事業場内などで講義を実施するという形式です。

事業場の施設内で講習を行っても良いですし、もし適切な場所がなければ事業場近くの貸し会議室等を借りて実施しても構いません。

出張講習での受講を特におすすめしたいのが、大人数で受講するケースです。出張講習は大人数であればあるほど、一人当たりの受講料は安くなるためです。一度に多くの従業員に対して受講させたいと考える管理職クラスの方にもおすすめです。

また、出張講習の場合であれば、製造事業場の実技もその場で実施可能です。実技実施責任者が見つからないこともあると思うので、一度に学科と実技の両方を受講できるメリットは大きいでしょう。

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SATでも化学物質管理者講習出張講習を行なっています。取扱事業場向けの講習はもちろん、製造事業場向けの講習も実技まで実施します。詳細はこちらからお問い合わせください。

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まとめ:化学物質管理強調月間で化学物質管理の意識を高めよう

化学物質管理強調月間の創設は、労働安全衛生を向上させるための重要なステップです。

企業はこの機会を最大限に活用し、職場の安全性を確保するための取り組みを強化することが期待されます。今後も、化学物質管理に対する意識の向上と具体的な行動が求められるでしょう。

また、化学物質管理者講習を受講する場合、オンラインであれば24時間365日受講が可能です。事業場で大人数で受講したい時は出張講習もおすすめです。

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