電気通信工事施工管理技士

【2024年版】電気通信工事施工管理技士とは?資格の需要とメリットを全解説

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電気通信工事施工管理技士は、令和元年から新設された施工管理技士資格の1つです。新しい資格ですので、需要やメリットはあるのか、気になる方も多いことでしょう。

電気通信工事施工管理技士は、建設業の営業所に配置される専任技術者や電気通信工事の主任技術者、監理技術者として業務を担うことができます。

そこで今回は、電気通信工事施工管理技士の基礎知識をはじめ、資格の需要と取得メリットについてわかりやすく解説します。

電気通信工事施工管理技士とは?基礎知識を紹介

まずは、電気通信工事施工管理技士の資格の概要と、資格を持つとできることについてみていきましょう。

電気通信工事施工管理技士の概要

電気通信工事施工管理技士は、令和元年に30年ぶりに新設された施工管理技士の一種です。他の施工管理技士と同様に、1級と2級に分かれています。

この資格が新設された理由は、インターネットの高速化や複雑化により、電気通信工事分野の高度な知識と技術を持った専門的な技術者が求められているためです。

電気通信工事施工管理技士の資格を取得すると、インターネット回線や固定電話、携帯電話などの電気通信系設備の工事現場における施工管理者として認められます。

電気通信工事施工管理技士ができること

続いては電気通信工事施工管理技士でできることを、専任技術者主任技術者監理技術者の3種類に分けて紹介します。

それぞれ、通信工事の現場で必要とされますので、現場責任者として働くうえで役立ちます。

専任技術者

特定建設業の許可(元請けとして受注し、下請けへの発注金額4,500万円以上)を受けるためには、営業所に一定の経験や資格を持った従業員を配置しなければなりません。

このような現場で配置される者を営業所の専任技術者とよび、工事担任者などの資格では認められていません。

電気通信工事施工管理技士は、専任技術者として認められているので特定建設業許可の必要な現場で業務に従事できます。

そして、2級電気通信工事施工管理技士の場合は、一般の建設業(中小規模の現場)で専任技術者として従事できます。

ただし、特定建設業許可を受けた現場で働くためには、1級の取得が必要です。

主任技術者

建設業を営んでいる事業者は、下請け契約金額が4,500万円未満の場合、現場へ主任技術者を配置します。また、主任技術者は、直接的かつ恒常的な雇用関係にある者でなければなりません。

電気通信工事施工管理技士は、主任技術者としても認められている資格ですので、自社の現場責任者として業務に従事できます。

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専任技術者と同じく、2級電気通信工事施工管理技士は、一般の建設業で認められています。
また、特定建設業許可を受けた現場で働くためには、1級の取得が必要です。

監理技術者

建設業の許可を受けた事業者は、下請け契約金額の総額が4,500万円以上(建築一式工事は7,000万円以上)の場合、主任技術者ではなく監理技術者の配置が必要です。

監理技術者は主任技術者の上位技術者で、電気通信工事施工管理技士の資格以外に2点の条件を満たさなければならない点に注意が必要です。

No.条件
1監理技術者資格者証の交付を受けている
2過去5年以内に監理技術者講習を修了している

なお、監理技術者として従事するには、1級電気通信工事施工管理技士を取得する必要があります。

電気通信工事施工管理技士を取得するメリットとは

電気通信工事施工管理技士を取得するメリットとは
電気通信工事施工管理技士を取得すると、以下のようなメリットが得られます。新設された資格ならではのメリットがあるので、電気通信に携わる方はぜひチェックしておきましょう。

電気通信工事の需要の高さ

資格を取得する一番のメリットは、電気通信そのものの需要の高さといえるでしょう。

家庭にパソコンとスマートフォンが普及したことにより、インターネットやモバイルの回線はビジネスと生活に必要不可欠な存在です。それに加え、次世代高速通信網「5G」の普及拡大にともなう需要の高まりも期待されます。

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あらゆる最新技術はインターネットが必要不可欠のため、時代の最先端に携われる魅力も電気通信工事施工管理技士の魅力といえるでしょう。

電気通信主任技術者よりも将来性がある

電気通信主任技術者という資格は、電気通信の工事や維持、運用を監督する役割を持ちます。電気通信事業者の施設において、電話やインターネットが正常に使えるよう現場を維持するために指導監督できるのが特徴です。

一方、電気通信工事施工管理技士は電気通信設備の施工管理に携わり、設備を作ることが主な仕事となります。

直接的な工事に携われる電気通信工事施工管理技士は、かなり将来性がある資格といえるでしょう。

電気通信工事施工管理技士は転職に有利

電気通信工事は、通信ケーブルやLANなどのインターネット関連の工事をはじめ、多種多様な業種の設備やシステムも含まれます。

例えば、CATV、通信衛星、AI(人工知能)、道路交通情報、ETC設備、信号システム、気象観測など多岐にわたります。

さまざまな業種で活躍できるうえに、新設の資格で有資格者が少ないこともあり、転職で有利な立場になれるでしょう。

また、電気通信工事施工管理技士の新設は、電気通信業界の深刻な人手不足を解消する狙いもあります。

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実務経験年数が少ない場合でも、引く手あまたの電気通信業界であれば就職しやすいといえるでしょう。
施工管理業務は未経験でも求人があるので、資格がなくてもチャレンジできる環境はあります。

【2024年版】電気通信工事施工管理技士の試験スケジュール

続いて、電気通信工事施工管理技士の試験スケジュールについてみていきましょう。

電気通信工事施工管理技士 1級(一次)

電気通信工事施工管理技士1級の第一次検定における2024年度の日程は、次のとおりです。

項目詳細
願書受付期間
(一次・二次共通)

インターネット申込
2024年7月9日(火)~2024年7月23日(火)23:59

書面申込
2024年7月9日(火)~2024年7月23日(火)

試験日2024年9月1日(日)
合格発表日2024年10月3日(木)

電気通信工事施工管理技士 1級(二次)

電気通信工事施工管理技士1級の第二次検定における2024年度の日程は、次のとおりです。

項目詳細
試験日2024年12月1日(日)
合格発表日2024年3月5日(水)

電気通信工事施工管理技士 2級(一次・二次)

電気通信工事施工管理技士2級の令和5年度における日程は、次のとおりです。

項目前期:第一次試験のみ後期:第一次・第二次|第一次のみ|第二次のみ
願書受付期間インターネット
2024年3月6日(水)~2024年3月21日(木)23:59

※書面申込は無し

インターネット申込
2024年7月9日(火)~2024年7月23日(火)23:59

書面申込
2024年7月9日(火)~2024年7月23日(火)

試験日2024年6月2日(日)2024年11月17日(日)
合格発表日2024年7月2日(火)第一次のみ:2025年1月6日(月)
第一次・第二次|第二次のみ:2025年3月5日(水)

電気通信工事施工管理技士の合格率

電気通信工事施工管理技士は、令和元年度(2019年度)から始まった資格のため、まだ合格率のデータが少ないのが現状です。

ただし、これから試験対策を始めるうえで、重要な指標となることには変わりありませんので確認してみてください。

電気通信工事施工管理技士は、2級より1級のほうが多くの知識を求められます。また、従事可能な業務範囲も、1級のほうが広くなっています。

下記は令和5年度(2023年度)の合格率です。

1級合格率
第一次検定51.2%
第二次検定37.0%
2級合格率
第一次検定59.9%
第二次検定36.3%

合格率に関しては、1級2級共に大きな違いはありません。試験は、マークシート方式の第一次検定と記述方式の第二次検定の2種類で、後者は応用問題を中心とした構成です。

2024年度の4月より受験資格が変更された

2024年度に実施される各種施工管理技士試験から、受験資格が変更されることになりました。電気通信工事施工管理技士でも変更になっています。下記をご確認ください。

1級電気通信工事施工管理技士 受験資格【2024年度版】
第一次検定19歳以上(試験実施年度末)
第二次検定

1級第一次検定合格後の場合
特定実務経験を含む実務経験3年以上
監理技術補佐の実務経験1年以上
その他実務経験5年以上

2級第二次検定合格後の場合
実務経験5年以上
特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
(いずれも1級一次合格者に限る)

2級電気通信工事施工管理技士 受験資格【2024年度版】
第一次検定17歳以上(試験実施年度末)
第二次検定2級第一次検定合格後、実務経験3年以上
1級第一次検定合格後、実務経験1年以上

上記が2024年度試験から適用される新しい受験資格です。

最も大きな特徴としては、1級の第一次検定の改正です。今までの1級第一次検定では、必ず実務経験が必要でした。しかし今回の改正で実務経験の必要がなくなり、年齢制限のみの受験資格となりました。

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2級の第一次検定の受験資格は以前より年齢制限のみでしたので、1級2級の第一次検定の受験資格が年齢制限のみで統一されたことになります。

第二次検定に関しては、第一次検定と違い実務経験が必要になります。実務経験には所定の年数が必要です。以前の制度では学歴によって実務経験の年数が細かく分けられていましたが、今回の改正で第一次(1級の場合は2級第二次)検定に合格した後の実務経験年数が求められるようになりました。

なお1級第二次検定の表中にある「特定実務経験」ですが、これは、請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の建設工事において、監理技術者・主任技術者(当該業種の監理技術者資格者証を有する者に限る)の指導の下、または自ら監理技術者・主任技術者として行った経験のことを指します。

技士補について

第一次検定の合格者には新規資格である「技士補」が付与されます。これにより、技士補が付与されると第一次検定が免除されて第二次検定を何度でも受験できるようになりました。

技士補の職務としては、施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理および工事の施工に従事する者の指導監督が該当します。

電気通信工事施工管理技士の勉強は通信講座でできる

自慢のSAT教材の内容をぜひご確認ください。

電気通信工事施工管理技士の試験勉強は独学でも可能ですが、通信講座でも勉強が可能です。ここではSATの通信講座の教材を例に紹介します。

 

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電気通信工事施工管理技士とは?のまとめ

電気通信工事施工管理技士とは何ができる資格?

電気通信工事施工管理技士になると、営業所に配置する専任の技術者、特定・一般建設業の主任技術者、および監理技術者として認められて従事することができます。

主任技術者は下請け契約金額が4,500万円未満、監理技術者は4,500万円以上でそれぞれ配置されます。

電気通信工事施工管理技士になるメリットは?

電気通信工事施工管理技士は令和元年に設立された新しい資格です。

今後ネットワークインフラ関連の工事需要はますます高くなると見られており、将来性がかなりあると言えます。

新しい資格なので有資格が少なく、電気通信業界への転職のために取得するのも良いでしょう。

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