管工事施工管理技士

【2024年版】管工事施工管理技士の受験資格が変更!

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管工事施工管理技士には1級と2級が存在し、さらにそれぞれ第一次検定、第二次検定に別れています。

いずれも受験資格がありますが、管工事施工管理技士の受験資格は2024年度から新しくなりました。

そこで今回は、管工事施工管理技士の新しい受験資格を中心に解説します。

【2024年版】1級管工事施工管理技士の受験資格

それでは早速、新しくなった1級管工事施工管理技士の受験資格からみていきましょう。

1級管工事施工管理技士 受験資格(2024年度以降)

第一次検定

  • 19歳以上(試験実施年度末)

第二次検定

1級第一次検定合格後の場合

  • 特定実務経験を含む実務経験3年以上
  • 監理技術補佐の実務経験1年以上
  • その他実務経験5年以上

2級第二次検定合格後の場合

  • 実務経験5年以上
  • 特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
    (いずれも1級一次合格者に限る)

以上が1級管工事施工管理技士の受験資格になります。

2024年度の試験から適用される受験資格の大きな特徴として、1級の第一次検定を受験する際に実務経験が問われなくなった点です。

これまは、1級では一次から実務経験が問われていましたが、新しい制度では年齢制限のみの受験資格となりました。これによりより若い世代の受験が容易になったと言えるでしょう。

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例えば、大学生や専門学生や高専生といった学生の立場であっても1級一次試験の受験が可能です。

第二次検定の受験には、実務経験が必要です。しかし、実務経験の条件や年数が変更になっています。以前までの実務経験の年数は、卒業した学歴によって決められていました。

新しい受験資格では、学歴による振り分けは一切なくなり、代わりに一次検定に合格後からの実務経験の年数が問われるようになりました。

なお、表にある「特定実務経験」とは、請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の建設工事において、監理技術者・主任技術者(当該業種の監理技術者資格者証を有する者に限る)の指導の下、または自ら監理技術者・主任技術者として行った経験のことを指します。

また、2021年度の4月にも施工管理技士全般の受験制度の改正がありました。この時の改正により、第一次検定の合格者には新規資格である「技士補」が付与されるようになりました。

技士補になると監理技術者の配置義務が緩和されるといったメリットもあります。管工事施工管理技士を目指す方にとっては、大きなチャンスといえるでしょう。

2級管工事施工管理技士の受験資格

次に、2級管工事施工管理技士の受験資格について解説します。下記をご覧ください。

2級管工事施工管理技士 受験資格(2024年度以降)

第一次検定

  • 17歳以上(試験実施年度末)

第二次検定

  • 2級第一次検定合格後、実務経験3年
  • 1級第一次検定合格後、実務経験1年

上記が2級管工事施工管理技士の受験資格となります。

2級の場合、2021年度から第一次検定において実務経験が必要なくなり、17歳から受験可能となりました。2024年度の試験でも、第一次検定に関しては引き続き年齢制限のみの受験資格となります。

しかし、第二次検定の受験資格は大きく変更されています。こちらも1級の第二次検定と同様に学歴による実務経験年数の振り分けではなく、一次試験合格後からの年数に変更となっています。

2級の第二次検定の場合は、1級の第一次検定合格後でも受験資格を得ることができます。しかもその場合の実務経験は1年だけで良いので、資格を早く取りたい人は2級の一次ではなく1級の一次を受けてから2級の二次を受験するといった方法も可能です。

2028年度試験までは、旧受験資格で第二次検定の受験が可能

第二次検定は、2024年度から2028年度までの5年間に関して、制度改正に伴う経過措置として、新しい受験資格と古い受験資格の両方で受験が可能です。この措置は1級2級ともに適用されます。

ただし、受験の申し込みを行い、かつ申込を締め切った後では、新旧の受検資格の変更はできませんのでご注意ください。

【2024年度】管工事施工管理技士の試験内容

ここでは、管工事施工管理技士の試験内容について解説します。試験の概要と出題内容、合格基準について確認してください。

試験概要

管工事施工管理士は、1級と2級で試験の概要が少し異なります。令和6年度(2024年度)の試験の詳細をもとに、それぞれ見ていきましょう。

項目1級管工事施工管理技士2級管工事施工管理技士
試験日第一次検定令和6年9月1日(日)前期令和6年6月2日(日)
第二次検定令和6年12月1日(日)後期令和6年11月17日(日)
試験地札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇前期札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇
後期札幌、青森、仙台、東京、新潟、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、鹿児島、那覇
※ 第一次検定(後期)試験地については、上記試験地に宇都宮を追加
受験料第一次検定10,500円
(非課税)
第一次・第二次検定10,500円
(非課税)
第二次検定10,500円
(非課税)
第一次のみ 第二次のみ各5,250円
(非課税)
申込方法簡易書類郵便による個別申込に限る

出題内容

次に、管工事施工管理技士の出題内容と出題数についてですが、これも1級と2級で少し異なります。

管工事施工管理技士試験は、1級のほうが2級よりも出題数が多いのが特徴です。受験する資格区分の出題範囲についてそれぞれ確認してください。

【1級管工事施工管理技士】

<第一次検定>
四肢択一式(マークシート)
73問出題(必須問題38問、選択問題35問)うち60問解答(必須問題38問、選択問題22問)

<第二次検定>
記述式
6問出題(必須問題2問、選択問題4問)うち4問解答(必須問題2問、選択問題2問)

第一次検定
区分出題科目出題数
午前の部
原論10問
電気工学2問
建築学2問
空調・衛生23問
設備5問
設計図書2問
午後の部
施工管理法・応用能力17問
法規12問
第二次検定
区分出題科目出題区分
必須問題設計全般施工要領図
選択問題設備全般空調
設備全般衛生
選択問題工程管理ネットワーク工程表
法規労働安全衛生法
必須問題施工経験記述工程管理

【2級管工事施工管理技士】

<第一次検定>
四肢択一式(マークシート)
52問出題(必須問題15問、選択問題37問)、うち40問解答(必須問題15問、選択問題25問)

<第二次検定>
記述式
6問出題(必須問題2問、選択問題4問)、うち4問解答(必須問題2問、選択問題2問)

第一次検定
区分出題科目出題数
午前中実施
原論4問
電気工学1問
建築学1問
空調・衛生17問
設備4問
設計図書1問
施工管理法14問
法規10問
第二次検定
区分出題科目出題区分
必須問題設備全般施工要領図
選択問題設備全般空調
設備全般衛生
選択問題工程管理バーチャート工程表
法規労働安全衛生法
必須問題施工経験記述工程管理・安全管理

上記がそれぞれの試験の出題内容です。出題区分が少し異なるため、受験する際には対策を取って試験に臨みましょう。

合格基準と合格率

管工事施工管理技士の合格基準は、1級・2級ともに同じです。 第一次検定、第二次検定それぞれにおいて「総得点の60%以上」となっています。

また管工事施工管理技士の合格率は年度によってばらつきがあります。ここ数年は、1級一次は30%〜50%、1級二次は50%〜70%、2級一次は50%〜70%、2級二次は40%〜60%程度です。

試験内容と受験資格のおさらい

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今回の記事では、管工事施工管理技士の受験資格について解説しました。記事の内容について簡単におさらいします。

管工事施工管理技士の試験内容
No詳細
11級と2級では、試験日が異なる
⇒1級は第一次検定と第二次検定が別々なのに対して、2級は同時受験することが可能
21級のほうが2級よりも出題数が多い
⇒出題区分も少し異なるため、それぞれで対策が必要
3合格基準は「総得点の60%以上」
管工事施工管理技士の受験資格
No詳細
11級と2級では、それぞれで受験資格と実務経験が存在する
⇒管工事に関する業務が実務経験年数として認められる
22024年度の試験からは受験資格が変更された
⇒1級第一次検定の受験に必要な実務経験が撤廃、年齢制限のみ(19歳以上)となった

管工事施工管理技士は受験資格があるため、誰でも受験できる資格ではありません。新しい受験資格では第一次検定が年齢制限のみになったとはいえ、第二次検定で実務経験が必要になります。

また試験の範囲も広く簡単に合格できる難易度でもないので、資格取得を諦めがちになりますが、取得後は現場で重宝される資格です。

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