特定の現場作業では、酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育の講習を受けた上で、業務を遂行します。
しかし、講習会の開催日時や場所の関係で受講できず、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。近年では酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育のWeb講座もあり、忙しい方や遠方の方も無理せず学習できます。
ここでは、酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育のWeb講座の評判やメリット・デメリットを中心に解説します。
目次
酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育の受講対象者
まずは、酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育の受講対象者について解説します。
酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育を受講する必要がある方とは、酸欠になりやすい状態で建設や運搬業務を進めている方を指します。
他にも硫化水素の発生リスクがある現場で、設備修理や点検業務・製造業・清掃業などを行っている方も含まれます。
酸素欠乏症や硫化水素のリスクがある業種は幅広く、多くの作業員が受講対象者です。
そして酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育には、1種と2種があります。
1種は酸素欠乏症の危険性が含まれる現場で作業する方が対象です。
2種は酸素欠乏症と硫化水素中毒、どちらの危険性も含まれる現場で作業する方です。
また、酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育を受講・修了すると、1種に該当する現場での業務に関わることができます。
ちなみに、すでに酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習(主任者の資格)を修了している場合は、酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育の受講は不要です。
酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育のWeb講座とは?
それではここからは、酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育のWeb講座について解説します。
Web講座の良さは、講習の開催場所を選ばない点です。
通常の講習会は全国各地の団体が主催し開催されているものの、毎日行っているわけではありません。地方によっては年に数回程度しか実施しない場合もあります。また講習を受講するために事前の予約が必要なことがほとんどです。
一方Web講座は、インターネット環境とパソコン・スマートフォン・タブレット端末があれば、いつでも受講可能です。また、あらかじめ収録された動画とテキストを中心とした講座であれば、任意のタイミングで学習を始めたり止めたりできるのも魅力的です。
次の項目では、実際に酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育のWeb講座を受けた方の評判を紹介します。
酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育Web講座の評判
酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育の講習を受ける予定の方の中には、まだWeb講座に対して不安や正しく学べるか疑問に感じているかと思います。
そこで、ここでは通信教育のSATが実施している「酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育講座」を受けた方の感想から一部抜粋をしてご紹介します。
要点をおさえてスラスラと覚えることが出来ました
講座内容を理解するにあたって非常に分かりやすく、読みやすい印象を受けました。
各項目の重要なポイントが読み手に伝わりやすいように強調されているため、要点をおさえてスラスラと覚えることが出来ました。
また、文章に対する注釈も盛り込まれているため、法令等の簡潔な文章の内容が補完されており、理解の助けになりました。
日常業務にも負担が少なく受講できました
初めてのeラーニング受講でしたが、とても分かりやすく自由な時間に受講できたので、日常業務にも負担が少なく良かったと思います。
今後の業務では、今回の特別教育講座で教わった内容、知識をひとつひとつ忘れずに、さらなるスキルアップを目指していきたいと思います。また、他の講座も機会がありましたら利用させて頂きたいです。
危険作業に対しての理解もちゃんと把握できました
急遽作業にて資格の方が必要となり近隣の講習を調べたのですが日にちも合わず困っていたところ、ネットにてオンライン講習の事を知りました。
今までオンラインでの講習をした事などなく正直不安でした。また、その時期は繁忙期と言う事も有りちゃんと講習受けられるのかという心配もありました。
ですがいざやってみたら、カテゴリー毎に講習内容がちゃんと分けられており、その日だけで終わらせる必要もなく、自分の空き時間等で少しずつ受講できる事に大変嬉しく思いました。
自分の理解スピードで受講できました
大学の講義を受けている要領で、基本的には「聞いて理解する・覚える」スタイルの講義ですが、パワーポイントの資料が簡潔にまとめられていてそれに沿った形で重要ポイントを抑えつつ、例や参考も交えて、終始受講する側がついていけるようなペース配分の講義だったのでわかりやすかったです。
聞き取りにくいこともなく、もう一度聞きたいときは自分で巻き戻して再生できるので、自分の理解スピードで受講できました。
途中で自由に休憩をはさんだり、他の作業をすることが可能なので、10分とか空いた時間で受講できることが、私にとってはすごく便利でした。
講義の構成や講師の方の質はとても良く
今まで通信講座は教育の質が悪いと偏見を抱いていたが、講義の構成や講師の方の質はとても良く、また綺麗に要点が纏まったPDF教材はスマホやタブレットでも管理ができ、気になる箇所を直ぐ確認できたことは、理解の一助となった。
社外での受講が命じられた人や、早期に取る必要性が有る人に間違いなく一つの選択肢になるかと思います。
以上がSATの「酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育講座」Web講座を受けた方の感想の抜粋です。
講習が分かりやすい、講師の質が良い、自分のペースで受講できるといった意見が目立っています。SATの講座の場合は収録済みの講義映像を使用しているので、途中で再生を止めてから別の機会に再開できることも強みでしょう。
みなさんもぜひこういった評判を参考にしながら、Web講座の利用を検討してみてください。
Web講座を受けたら修了証をもらおう
酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育のWeb講座を実施している多くの団体は、受講後の修了証発行手続きまで対応しています。
また、修了証の発行手続きもメールや専用フォームに所定の情報を入力するだけで完了することができるため、外部にわざわざ足を運ぶ必要はありません。そのため、仕事で忙しい方も合間を見て進めることが可能です。
なお上記の評判で紹介したSATの講座では、全ての手続きをオンラインで完結することができます。
修了証には、氏名や住所、交付日などが記載されていて、3年間の保管義務があります。
紛失しないよう丁寧に保管・管理しておきましょう。
酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育を受講する方法
ここでは、Web受講以外の酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育を受講する方法を紹介します。
講習を受けに行く
まず紹介するのは、各都道府県で建設協会や労働安全協会などが開催している講習会に行く方法です。
酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育の場合は、学科のみの5.5時間のカリキュラムなので、1日あれば受講完了することができます。
ただし、先ほども触れた通り講習は毎日実施されているわけではなく、また事前予約も必要です。ほぼ丸1日を講習で終えてしまうので、忙しい方であれば参加が難しいかもしれません。
出張講習サービスを使う
酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育を実施している団体の中には、指定した場所へ出張講習会を開催してもらうサービスも提供しています。遠方で参加できない方には、特におすすめです。
主催団体にもよりますが、出張講習サービスには受講人数に下限があるため人数が集まらないと開催できない可能性もあります。
具体的には、10人前後を最低受講人数としている団体や機関が多いです。必要なそのため出張講習サービスを利用する時は、規定の人数以上集まるかどうかをしっかり確認しましょう。
自社で講義を行う
会場が遠く出張講習サービスも開催できない人数の場合は、自社で講師を要請して、講義を開催する方法も検討してみてください。
労働災害に関する団体の中には、酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育の講師として活動できる講習会を定期的に開催しています。
たとえば中央労働災害防止協会が実施している酸素欠乏危険作業等特別教育インストラクターコース は、受講することで講師として講習会を開催可能です。
酸素欠乏危険作業等特別教育インストラクターコースは、74,800円(税込、テキスト代込)の受講料・3日間の研修で修了証を受け取ることができます。そして、修了証を受け取った方は、自社で酸素欠乏作業特別教育の講師として、講習会の実施や教育できるようになります。
まとめ:いつでも受講できるWeb講座がおすすめ!
酸素欠乏症や硫化水素の危険性がある現場で作業を行う場合は、酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育の受講が必要です。
多くの団体で、全国各地で講習会を開いていたり出張サービスを実施していたりしますが、忙しい方や受講人数の関係で受けられないこともあります。
酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育のWeb講座は、インターネット環境とパソコン・タブレットがあれば、いつでも受講可能です。
労働安全衛生法で定められている特別教育ですので、業務上必要な方はWeb講座でスマートな勉強方法を選んでみてはいかがでしょうか。